今回は、にいがた暮らし・しごと支援センター相談員の和田さん・茂木さんに、こどもが安心できる親の就活サポート方法をお伺いしてきました!
これまで多くの就活生のサポートを行ってきた中で気づいたのは、近年は親子の距離が近くなったということです。就活について「親に相談した」「親からアドバイスをもらった」という声をよく聞きますし、アンケートでも、「親にされてよかったこと」の上位に「普段と同じ態度、見守り役、聞き役に徹してくれた」「励まし、癒し、心の支えになってくれた」が入っています。ぜひ、お子さんの話を聞き、相談に乗ってあげてください。それがお子さんの力になります。
ただし、相談に乗るときには、聞き役に徹することが重要です。就活生が求めているのは「個性を尊重し、自分の活動を肯定してくれる」ことであり、保護者の方が良かれと思って言ったことでも、「志望業種や職種、就活の進め方について意見された」と感じると、お子さんは耳をふさぎます、アンケートでは、「親にされて嫌だったこと」の約40%を「意見された」が占めています(複数回答)。
これは、保護者世代と現在の「就活」の環境が変わっているためです。例えば、夏のインターンシップが浸透して就活スケジュールが早まったり、オンライン面接など活動方法が多様化したりと、就活の進め方は変わっています。また、社会の進化とともに新しい業態や職種、働き方が生まれ、成長している産業も変化しています。「こうすべき」「この会社がいい」と考えを押し付けず、お子さんの話に耳を傾け、自分で答えを見つけるまで見守る姿勢を大切にしましょう。
現在、リモートワークや副業・兼業、新卒や20代での起業など働き方は多様化しています。同時に「どこで働くか」についても自由に考えられるようになり、地元や地方での就職を希望する若者が増えています。一方、有名ではないけれど地元に根付いた産業、新たに興された事業、首都圏からの企業移転など、地方にも魅力的な就職先が増えています。「せっかく東京の大学に行ったのだから、東京で就職したら?」「ふるさとに帰っても、仕事はないかもしれないよ」と言わず、Uターンについてお子さんと話し合ってください。
にいがた暮らし・しごと支援センターでは、新潟県内の企業情報を随時収集しています。また、新潟県では、親が企業を知るためのイベントを開催している地域もあります。そうした機会を活用して地元企業の魅力を知ることもまた、お子さんの進路選択のサポートにつながります。お子さんと一緒に情報を集める、勉強してみるというスタンスでUターンについても話題にしてみてはいかがでしょう。
「就活生が親にされて『よかったこと』ランキング」には、スーツなど就活に必要なものを用意してくれた「物質的援助」も入っています。何気ないことのようですが、実はこれは重要です。入学式に用意したスーツでは就活は乗り切れません。スーツのサイズが合わなくなっていることも考えられますし、就活にふさわしいデザインではないかもしれません。スーツに合わせるのはドレスシャツで、ネクタイは単色。スカートはタイトすぎず、座ったときに膝が隠れる長さが就活ではマナーです。就活用のスーツや靴、コートについて、あるかどうかだけではなく、今の自分のサイズやマナーに「合っているかどうか」をぜひ確かめてください。お子さん自身ではなかなか気づけないという点で、これは保護者の大切な役割だと考えています。
一方、「親にされて『嫌だったこと』ランキング」では、67%の就活生は「嫌だったことは特にない」と答えていて、1位になっています。こどもは保護者のサポートに感謝し、その励ましを糧に就職活動に挑んでいるのです。お子さんの力を信じて、温かく見守っていきましょう。
お子さんが就職活動で迷ったり悩んだりしているようなら、「大学のキャリアセンターに行ってみたら?」「新潟県の相談窓口があると聞いたよ」と、就活のプロを頼るようにアドバイスしていただくのもひとつの方法です。企業情報はもちろん、就活についてのセミナーの開催、個別の相談などを随時行っているので、きっとお役に立てるはず。
当センターでは、自己分析から応募書類の添削、面接練習、内定後の悩みや辞退に関する相談まで幅広いサポートを行っています。新潟県の企業と連携してイベントを行うことも多く、より詳しい最新の情報を入手しているので、企業の採用担当者から直接お聞きしたリアルな情報や最新の動向をお伝えできるので、「ちょっと行ってみたら」とアドバイスしてください。一人一人に寄り添って、その人にとっての最適解を導き出せるよう、しっかりとサポートさせていただきます。
内定後もお子さんのフォローは続けてください。特に「簡単に内定が取れた」「思う進路と違うかも」と言うようなら、一度、じっくりと話を聞きましょう。最近では、企業側から就活生にオファーが届く「オファー型就活サイト」が増えています。知らなかった企業に出会える、効率よく就活ができるというメリットがある一方で、業界や企業に偏りがある、サイトによっては志望と異なる方向に誘導しようとするなどの弊害があることも事実です。もし少しでも不安があるときは、にいがた暮らし・しごと支援センターや大学のキャリアセンターにご相談ください。
就職活動に不安を感じるのは学生だけではありません。「就活に取り組むこどもをどう見守り、サポートしたらいいのだろう」と思い悩む保護者の方も少なくないはずです。新たな一歩を踏み出そうとしているお子さんの力を信じ、温かく見守ることが、最も大切な親の役割です。
■にいがた暮らし・しごと支援センター
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