今回は、公益財団法人新潟県保健衛生センターで臨床検査技師として働く目黒さんに、Uターン就職のリアルな体験についてお聞きしました!
新卒でのUターン就職を考えたきっかけを教えてください。
一人暮らしを通じて成長したいと思い、群馬で大学生活を送りました。在学中に新しい友達ができて充実した大学生活を送りましたが、就職活動の時期を迎えて「今後どんな人生を送りたいか」を考えた時、最初に浮かんだのが「住み慣れた土地で親しい人たちと過ごしていきたい」という想いでした。大学2年生の時にコロナ禍が始まり、一人で過ごす時間が長いことに寂しさを感じて、親や友達が近くにいることのありがたさを実感したことが背景にあったのだと思います。何かあったときにすぐに家族や友達に会える距離にいたいと思い、Uターンを決めました。
Uターン就活ならではのエピソードを教えてください。
医師や看護師以外にも、検査という形で人を助けることができる医療分野の専門職として臨床検査技師に興味を持ち、在学中に資格を取得しました。
新潟県外での就職活動では、面接などで企業を訪問する際の交通費が大きな課題でした。そんなとき、新潟県のホームページで、U・Iターン学生向けの県内就活にかかる交通費補助制度を見つけ、大変助かりました。
就職情報の収集は、就活ナビサイト等では医療系の求人情報の掲載数が少なかったため、新潟県内の病院のホームページを1件ずつ確認するところから始めました。
就職の決め手を教えてください。
情報収集を進める中で、公益財団法人新潟県保健衛生センターが新潟県内で唯一、赤ちゃんの先天性代謝異常の検査を行っていることを知りました。代謝異常は検査機関が少ないため、大学の授業や実習では詳しく学ぶ機会がなく、実際にどのように検査をしているか知らなかったため、興味を持ちました。採用面接の際に話を聞いて、赤ちゃんにとって重要な検査だと再認識し、やってみたいと思いました。新潟県保健衛生センターは、赤ちゃんから大人まですべての世代の健康を支えるところに魅力を感じ、応募しました。現在はこの検査にも携わっており、異常を早期に発見し、治療に繋げることで病気の発症を防ぐ役割にやりがいを感じています。
現在のお仕事について教えてください。
臨床検査技師は、血液や尿などの検体を調べる検査や、腹部エコーの実施など、病気に関わるさまざまな検査を担当します。公益財団法人新潟県保健衛生センターの検査室は約10人のメンバーで構成され、私は尿検査と大腸がん検査を担当するチームに所属しています。
赤ちゃんの先天性代謝異常に限らず、私が実施した検査が病気の早期発見や治療等の防止につながる点にやりがいを感じています。臨床検査技師は継続的な学習が求められますが、職場での情報共有が盛んで、若手も学会に参加させてもらえるなど、スキルを磨きながら働ける環境が整っています。
プライベートの時間はどのように過ごされていますか?
おいしいものを食べることが好きなので、休日は友達や家族と飲食店巡りをしたり、グルメ関連のフェスに行くことが多いです。最近は特にスパイスカレーにハマっていて、自分でも作るようになりましたが、まだまだ修行中です。
家族と過ごす時間も増え、Uターンして本当に良かったと感じています。月に一度は家族で休みを合わせてキャンプや旅行、ショッピングに行っています。家族は一番の相談相手です。
Uターンして気づいた新潟暮らしの魅力があれば教えてください。
現在住んでいる新潟市は、田舎の静けさと都会の活気を絶妙に融合させた場所で、住むのにとてもちょうどいい環境です。また、昔からあるものを大切にしつつ、次々と新しいものへ進化していく街でもあると感じています。例えば、新潟駅のリニューアル後、イベントが数多く開催されており、すごく活気にあふれていますよね。これからは行動範囲を広げ、もっと新潟県内のいろいろな地域を楽しんでいきたいと思っています。
今後の目標を教えてください。
話すことに苦手意識がありますが、仕事で受診者さんと話す機会も多いので、もっとコミュニケーションスキルを高めたいです。さらに臨床検査技師としてスキルアップし、新潟の皆さんの健康を支えることで、生まれ育った新潟への恩返しにつながっていったらいいなと思っています。
新卒Uターンを検討している方へメッセージをお願いします。
私はUターンして1年半が経ちますが、新潟の新しい魅力はもちろん、今まで当たり前だと思っていたことの素晴らしさにも気づきました。例えばお米。県外に進学するまでは、どこでもおいしいお米が食べられるのが当たり前だと思っていましたが、それは新潟だからこそだったということに気づき、新潟のお米が食べたくて大学時代は実家から送ってもらっていました(笑)。
新潟に戻って生活することで、新潟の魅力に改めて気づけると思います!