今回は株式会社カシックスの西山友惟さんにUターンの経緯や湯沢での暮らしについてお話をお伺いしてきました!
東京に就職したのはなぜですか?
大学まで県内で過ごしていたので、新卒時は「一度、外の世界が見てみたい」「電子機器に触れることが好きだったこともあり、ネットワークの仕事をするならやっぱり東京だ」という気持ちで就活を始めました。この時点では、ずっと東京で働くのか、いつかUターンするのかは特に決めていなくて、不安と言えば、新しい環境に順応できるかということくらい。県外に就職する友人も多く、東京と長岡は新幹線で1時間半とすぐに行き来できる距離だから、大きな覚悟のようなものはなかったです。
入社したのは東京のネットワークサービスの企業です。自治体の情報政策のサポートを行う会社で、私は豊島区や杉並区などの区役所に出向いて、業務のデジタル化や手続きのオンライン化を進める過程での職員からの「困った」「わからない」といった問い合わせに対応していました。
Uターンのきっかけは?
私が育ったのは隣近所との距離が近く、人と人がいつも触れ合える環境だったので、東京での暮らしが徐々に冷たく感じられ、帰りたいなと思うようになっていきました。ちょうどその頃、実家で飼っていた最年長の猫の具合が良くないと聞き、すぐにかけつけられるところにいたいとUターンを決めました。姉妹のようにずっと一緒にいた猫で、20歳のおばあちゃん猫。看取りたいと思ったんです。
まず実家に戻り、就活サイトを利用しながら柏崎市のハローワークにも相談し、転職先を探しました。ポイントは、前職の経験が活かせること、長く働きたかったので、福利厚生も含めて働きやすい環境が整っていること、そして柏崎に拠点があることの3点でした。カシックスは、希望を満たしているだけでなく、学生時代から知っている会社だったので、すぐに志望。入社が決まったときには両親も喜んでくれました。
現在の仕事内容を教えてください。
自治体のIT環境を支援する部署に所属し、柏崎・長岡・妙高・湯沢・新潟市のオフィスを拠点に自治体の情報政策を支援しています。具体的には、庁舎内ネットワークから、教育システム、オンライン会議の設定、PCやモニターの使い方まで、情報全般のサポート業務を行っています。仕事内容は前職とほぼ同じなので、知識やスキルがそのまま活かせています。
やりがいを感じるのは?
前職は対人の対応が中心でサーバーに触れる機会がなかったのですが、転職後は、サーバー環境の設計・構築に当たって専門業者からレクチャーを受ける機会があり、視野が広がっています。たとえば、こういう設定をすると他の機器との接続がうまくいくとか、切り分けをしておくとエラーが防げるなど、サーバー構築のおもしろさに気づきました。また、自社以外のSEと仕事をすることもあって新しい見方や考え方を身につけられ、自分の幅が広がっていると感じています。一つ一つは小さいことでも蓄積されると自分の経験として次に活かせるはず。新潟に帰ってからも成長できるのが、楽しくて仕方ないです。
暮らしはどうですか?
今は転勤のため湯沢町に暮らしています。転勤といっても、新潟県内には変わりありませんし、定期的に柏崎の実家には顔を出しています。一番びっくりしたのは、水道水のおいしさです。柏崎も十分おいしいと思っていたのに、ここは山から水を引いているせいか本当においしくて、ごくごく飲んでいます。水がおいしいので、食事も日本酒もおいしい。湯沢駅付近には雰囲気の良い居酒屋も多く、行きつけのお店もできました。熱燗で地元ならではの肴、最高です!
もうひとつ驚いたのは、除雪車の迫力です。同じ新潟県でも柏崎はあまり雪が降らないので、湯沢で雪国らしい冬を初めて経験したのですが、早朝に除雪車が地鳴りのような音を立てて走るのには、何事だ!と驚きました。そのおかげで朝には問題なく車で出勤できるのですが、慣れるまでは飛び起きていました。
休日はどのように過ごしていますか?
運転が好きなので、休日はドライブに行きます。高速のICが近く、ピュッと乗れば群馬へも1時間弱。買い物にも行きますし、高崎市のお気に入りのパスタ屋さんへも気軽に出掛けています。地元へは30分ほどなので、家族や3匹の猫たちに会いによく帰っています。
もう一つの趣味は温泉めぐりです。湯沢町には源泉から温泉を引いた共同浴場が5つほどあり、ワンコインで入れるので、休日だけでなく仕事帰りにも寄るなど日常的に利用しています。泉質が良いみたいで、体が温まるのはもちろん、肌荒れも良くなりました。
Uターンを考えている方にメッセージをお願いします。
Uターンを考えたとき、自分がやりたい仕事があるかどうかわからなくて一歩が踏み出せないという話を聞いたことがあります。仕事は生きていくのに必要なツールですが、本当に大事なのはキャリアだけなのか。暮らしはどうなのかを一度考えてみてはどうでしょう。何をやりたいかだけでなく、これから自分はどうなりたいのか、どんなふうに暮らしていきたいのかを考えて、いろいろなことにチャレンジしていくと、道が開けてくると思います。まずは、Uターンや転職の情報を広く手に入れてみましょう。そこからがスタートです。