1. ホーム >
  2. インタビュー

子どもたちの成長を間近でみられる楽しさ

-地元で夢の保育士に- 井部 穂香さん HONOKA IBE 2020年移住

小学生のころからの憧れの職業

現在、22歳の井部さんが保育士への憧れを抱くようになったのは中学生のとき。

「小学生のときから漠然とした憧れはありましたが、中学生のときの仕事体験で、明確に保育士という仕事が自分の目標となりました。子どもたちの成長に携われるし、自分が子育てをする立場になっても知識を持っていて損はないと思ったからです。」

保育士と幼稚園教諭の免許がどちらも取れること、3歳違いの姉の母校であったこと、実家から新幹線で40分というアクセスの良さから、長野県にある上田女子短期大学へ進学します。大学の寮に入寮した井部さんですが、自身の住んでいたフロアはほとんどが上越市出身者。彼女たちのほとんどが新潟県内で保育士になり、今でも同じ悩みを共有したり、ご飯を一緒に食べたりする仲だそうです。

いつかは柏崎で自然保育を

img-2

短大に入学してすぐに、井部さんは長野では盛んな自然保育に出会います。

「長野県は自然が豊かで、周りは山に囲まれています。『森の幼稚園』といい、園舎がなく、活動は一日中野外。給食の時間なども決まっておらず、子どもたちが好きなときに好きなところでご飯を食べる。自然とともに1日を過ごす保育があります」。

「これを実習で体験して、『なんて楽しいんだろう!』と思いました。感受性も豊かになり、基礎体力や免疫力も高まると思いました。新潟県内でも数カ所、この保育を実践しているところがあります。長野県とは違って、新潟には山だけではなく海もありますから、また違う自然保育を行うことができると思います。まだまだ駆け出しで、すぐに実行することはできませんが、経験を積んだらこの柏崎でも柏崎流の自然保育を実施できたら、楽しいなと思っています」。

保育士になってよかった瞬間

img-3

「就職に対する漠然とした不安があり、実家のある新潟での就職を考えるようになりました」。

2020年4月、井部さんは柏崎市内のこみの保育園に入社します。

「最初にこの保育園を伺ったときに、初めましてじゃない感じがしたんです。面接ではなく面談といった印象で、園長先生も主任の先生も以前からの知り合いのような雰囲気でした。約1時間の面接でしたが『ここで働いたら楽しいんだろうな』と直感的に思いました。入社したときから現在まで私が受け持っているのは2歳児のクラス。1年目は覚えるのにとにかく必死で、あっという間に時間が過ぎた感じでした」。

「経験値が少なく、毎日周りの先生方にアドバイスをいただきながら、子どもたちに接していました。1年が経ったときに、私が接した子どもたちが成長した姿を見て、私の接し方が良かったのかの答え合わせができたような気がして、嬉しくなりました。2年目の今年は、子どもたちだけではなく、保護者の方々との関わり方にもこれまでより目を向けることができるようになりました。とはいえ、まだまだ悩んでばかりの毎日です。子どもたちは毎日違う姿を見せてくれます。昨日できなかったことが今日はできる。そういう成長を間近でみられるのは、すごくやりがいがあり、保育士になってよかったなと実感できる瞬間です」。

将来の夢

img-4

「将来は子育て支援に関係した仕事をしたいと思っています。そのために、まずは子どもたちとの関わり方から勉強したいと考えて、保育園に就職しようと考えました」。

井部さんの話す、子育て支援とは『子育てにかかる経済的負担の軽減や、保護者が安心して子育てできる環境づくり』のこと。小さなお子さんを抱える親御さんの悩みなどに寄り添い、問題を解決へと導く仕事が将来してみたいと井部さんは続けます。

「もともとは子どもが好きというところから始まりました。しかし、短大で学びを深めるうちに、子どもたちが笑顔でいるためにはもう一歩先の、親御さんたちのところから寄り添えないとダメなのかもしれない。そんなふうに考えるようになり、卒業論文もこのテーマで書かせていただきました。まだまだ、私に何ができてどんなことを具体的にしたいのかは模索中です。まずは毎日子どもたちと一緒に一歩ずつ成長していきたいと思います」。

新潟の食

img-5

「私はUターンをおすすめします。県外に一度出て新潟に戻ってくると、新潟の良さに本当に気付かされます」。

幼いころから週末は外出することが多かったという井部さん。社会人となった今、土日は食べ歩きをしているそうです。

「家族や友達と県内を食べ歩きしています。コロナ禍で県外へは出られないため、新潟の食の魅力を探すようになりました。新潟は南北に長くて、土地に根付いた食事もそれぞれ違い、特徴的なものが多いです」。